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(ア) 身の回りの物の数や形状などについて,人前で実物やイラスト,写真などを見せながら話す活動。

 この事項では,身の回りの物の実物やイラスト,写真などを見せながら,人前で話す活動を示している。

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 例えば,好きな漢字やお気に入りの場所の写真,友達に贈るカードなどの作品について,具体物を示しながら,その数や形状などについて簡単な語句や基本的な表現を用いて話す活動が考えられる。

 その際,イ「話すこと[やり取り]」(イ)の項目と同様,話し手は,聞き手に配慮して,明瞭な聞き取りやすい声の大きさで言ったり動作を交えたりしながら分かりやすく話し,聞き手もうなずくなどの反応を返して相手の話を受容しようとするなどの態度を育てることに留意する必要がある。

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 この活動においては,児童の発達の段階や興味・関心に沿った,「話したくなる」適切なテーマを設定することが重要である。

 活動形態についても,ペアやグループ,学級全体に向けた発表などが考えられるが,児童の実態に合わせて柔軟に扱うよう配慮する。

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 また,人前での発表に抵抗感を感じる児童がいることも考えられる。

 そこで,単元の早い段階で,児童にとっての最終活動となるモデルを指導者が実際に示し,活動のイメージをもたせるとともに意欲を喚起することが大切である。

 さらに,児童一人一人が自信をもって発表できるよう,個に応じた支援を行うとともに,練習など準備の時間を十分確保する必要がある。これは,後述する(イ)及び(ウ)の項目についても同様である。

 
 

(イ) 自分の好き嫌いや,欲しい物などについて,人前で実物やイラスト,写真などを見せながら話す活動。

 この事項では,実物やイラスト,写真などを見せながら,自分の好き嫌いや欲しい物などについて,人前で話す活動を示している。

 (ア)の項目が「数や形状」という事実,客観的なものであるのに対して,ここでは,「好き嫌い」,「欲しい」という自分の感情や気持ち,つまり主観的なものについて話すことを意味している。

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 例えば,自分の好きな物や苦手な物についてイラストなどを描いて発表用シートを作成し,それを見せながら,自己紹介する活動などが考えられる。

 その際,(ア)と同様,話し手は,聞き手に配慮して,明瞭な聞き取りやすい声の大きさで言ったり動作を交えたりしながら分かりやすく話し,聞き手もうなずくなどの反応を返して相手の話を受容しようとするなどの態度を育てることに留意する必要がある。

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 また,イ「話すこと[やり取り]」(イ)及び(ウ)の項目と同様,活動を通して,児童が,自己理解・他者理解を深め,コミュニケーションの楽しさを実感できるようにすることが重要である。

 活動形態についても,ペアやグループ,学級全体に向けた発表などが考えられるが,児童の実態に合わせて柔軟に扱うよう配慮する。

 
 

(ウ) 時刻や曜日,場所など,日常生活に関する身近で簡単な事柄について,人前で実物やイラスト,写真などを見せながら,自分の考えや気持ちなどを話す活動。

 この事項では,時刻や曜日,場所など,日常生活に関する身近で簡単な事柄について,人前で実物やイラスト,写真などを見せながら,自分の考えや気持ちなどを話す活動を示している。

 前述したとおり,(ア)の項目の「数や形状」は,事実,客観的なものであるのに対して,「考えや気持ち」とは,(イ)の項目と同様,主観的なものを意味している。

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 例えば,校内の自分のお気に入りの場所について,イラストや写真などを見せながら,“My favorite place is the music room. I like music.”などと自分の考えや気持ちを話す活動などが考えられる。

 (ア)及び(イ)と同様,話し手は,聞き手に配慮して,明瞭で聞き取りやすい声の大きさで言ったり動作を交えたりしながら分かりやすく話し,聞き手もうなずくなどの反応を返して相手の考えや気持ちを受容しようとするなどの態度を育てることに留意する必要がある。

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 また,(イ)と同様,活動を通して,児童が,自己理解・他者理解を深め,コミュニケーションの楽しさを実感できるようにすることが重要である。

 活動形態についても,ペアやグループ,学級全体に向けた発表などが考えられるが,児童の実態に合わせて柔軟に扱うよう配慮する。

 
 
 
 
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