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ア 基本的な表現を用いて指示,依頼をしたり,それらに応じたりすることができるようにする。

 この目標では,中学年の外国語活動での(2)「話すこと[やり取り]」アの項目の指導を踏まえて,基本的な表現を用いて指示,依頼をしたり,それらに応じたりすることができるようにすることを示している。

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 中学年の外国語活動では知り合いとの挨拶であったのに対して,ここでは,クラス替えによる新しい友達や新しく赴任したALT等の初対面の人に対しても,物怖じしないで,挨拶ができるようにすることを想定している。

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 また,中学年の外国語活動では指示や依頼に応じる活動であったが,ここでは,応じたり断ったりすることもできるようになることを求めている。

 相手の依頼に対して,自分で考え判断して,伝えるといったことを大切にしたやり取りが求められる。

 
 

イ 日常生活に関する身近で簡単な事柄について,自分の考えや気持ちなどを,簡単な語句や基本的な表現を用いて伝え合うことができるようにする。

 この目標では,(1)「聞くこと」イの項目と同様に,児童にとっての日常生活に関する事柄を扱うこととしており,それらについて自分の考えや気持ちを伝え合うことができるようにすることを示している。

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 高学年の外国語科での「話すこと[やり取り]」では,中学年の身の回りのことから発展して,日常生活に関する身近で簡単な事柄について,自分の考えや気持ちなどを伝え合うことを求めている。

 ここでの「日常生活に関する身近で簡単な事柄」とは,(1)「聞くこと」イと同様に,日々の生活の中で児童が繰り返す出来事や習慣的なこと,あるいはその中で用いたり,接したりするものなどを指している。

 そのような事柄について,自分の考えや気持ちなどを伝え合う必然性のある活動となるよう工夫する必要がある。

 
 

ウ 自分や相手のこと及び身の回りの物に関する事柄について,簡単な語句や基本的な表現を用いてその場で質問をしたり質問に答えたりして,伝え合うことができるようにする。

 この目標では,ア及びイの項目を踏まえた上で,自分のことや身の回りの物に関する事柄について,その場で質問したり,質問に答えたりして,伝え合うことができるようにすることを示している。

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 中学年では,外国語学習を開始したばかりであるため,まずは英語を使ってやり取りができたという達成感をもたせるために,教師や友達のサポートを受けながら,やり取りを進めていく。

 それに対して,高学年の外国語科では,中学年での2年間のやり取りの経験やア及びイを踏まえ,質問したいことを自分で考えて質問したり,質問に対して自分で考えて答えたりし,自分の力で伝え合うことを目指している。

 その際,簡単な語句や基本的な表現を用いてのやり取りではあるが,その場で質問したり,答えたりすることができるようになることを求めている。

 「その場で」というのは,相手とのやり取りの際,それまでの学習や経験で蓄積した英語での話す力・聞く力を駆使して,自分の力で質問したり,答えたりすることができるようになることを指している。

 また,ここでのやり取りが,中学校の外国語科での簡単な語句や文を用いて即興で話すことへとつながっていく。

 
 
 
 
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