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(ア) 時刻や日時,場所など,日常生活に関する身近で簡単な事柄を話す活動。

 この事項では,例えば,自分の休日の過ごし方について説明する活動に取り組むことを示している。

 この活動においては,次のような発表が考えられる。

“On Sunday, I usually get up at seven. I always walk with my dog. I usually eat breakfast at eight.”

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 この事項における活動では,ほかの事項における活動以上に多様な語句を扱うことができる。

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 まず,数字や月,曜日,場所を表す前置詞などの語句である。これらは,ほかの事項における活動においても使用する可能性のある汎用性が高い語句である。

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 次に,get,walk,do,brush,check などの動詞である。

 これらのうちいくつかは,例えば
 get up「起床する」,
 do my homework「宿題をする」,
 brush myteeth「歯を磨く」
 などのように,
 動詞単独ではなく
 使用頻度の高い連語として
 自然に使用させることができる。

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 次に,always,usually,sometimes などの頻度を表す副詞である。

 これらの語の意味は,日本語の意味と一対一対応で理解しようとしても難しい場合があるが,この事項の活動のように,自分が実際に日常的に行っていることを思い浮かべながら,それらを表現するために使用させることで,より一層活用できるようになることが期待できる。

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 これらの多様な語句は,一度に限って指導するのではなく,視聴覚教材などを活用しながら聞かせることで意味を捉えることができるようにし,その後,例えば同じ動詞や連語を複数回の授業で繰り返し使用するなど,何度も聞いたり言ったりすることができるような指導を行うことが必要である。

 
 

(イ) 簡単な語句や基本的な表現を用いて,自分の趣味や得意なことなどを含めた自己紹介をする活動。

 自己紹介で使用することが想定される語句や英語表現としては,

 “My name is 〜.”

 “My birthday is 〜.”

 “I like/have/play/watch 〜.”

 “I can 〜.”

 “I'm good at 〜.”

 “I want to 〜.”

 などが考えられる。

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 年度初めに,学級の児童一人一人が自己紹介をし合うことは,お互いを知り合うよい機会になる。また,自分自身のことを表現することになるため,話す内容を伝えたい欲求をもたせやすい。

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 一方で,学校によっては,年度初めで新しい学級になったとしても構成メンバーは同じであったり,多くは知っている者同士であったりすることも珍しくない。

 そのような場合,知っていることを伝え合うことになってしまい,活動に取り組む必然性がなくなり,活動に対する意欲をもたせにくくなる。

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 そこで,学校の状況や児童の実態に応じた工夫をすることが必要になる。

 例えば,自己紹介の内容が少しでも豊かになるよう,(ア)の事項と関連付けて,いくつかの動詞や頻度を表す副詞を使って自己紹介をさせることが考えられる。

 また,「話すこと[やり取り]」(ウ)の事項と関連付けて,まずは複数人と自己紹介をし合い,そこで得た情報を踏まえて,自己紹介し合った中の誰かになりきって話し,誰になりきっているかを当てるという活動を行うことも考えられる。

 
 

(ウ) 簡単な語句や基本的な表現を用いて,学校生活や地域に関することなど,身近で簡単な事柄について,自分の考えや気持ちなどを話す活動。

 この事項では,例えば,中学校生活への期待等を学級全体の前やグループの中で話す活動に取り組むことを示している。

 この活動においては,次のような発表が考えられる。

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 “Hello, everyone. I want to join the badminton club. I like badminton very much. I want to make many friends. Thank you.”

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 この事項で扱う事柄は,「学校生活や地域に関することなど,身近で簡単な事柄」であるため,児童はそれらに対する自分の考えや気持ちを既にもっていたり,もたせやすかったりすると思われる。

 一方で,「話すこと[やり取り]」(イ)において述べたように,全ての児童が自分の考えをもったり,それを伝えるための英語表現を言うことができるようになったりするための指導を,単元や単位時間の授業の中で行うことも必要である。

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 また,「話すこと[発表]」の活動では,話すための準備や練習をさせることが想定されているため,児童が自信をもって話す活動に取り組めるようにさせやすい。

 また,練習する時間を設けることを考えると,発音やイントネーションなどの音声に関する指導も行うことが望ましい。

 
 
 
 
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