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中学校 学習指導要領 【解説】 |
外国語編 |
第2章 外国語科の目標及び内容 |
第2節 英語 |
2 内容 |
(3) 言語活動及び言語の働きに関する事項 |
@ 言語活動に関する事項 |
エ 話すこと[やり取り] |
中学校 学習指導要領 【本文】 |
(ア) 関心のある事柄について,相手からの質問に対し,その場で適切に応答したり,関連する質問をしたりして,互いに会話を継続する活動。 |
中学校 学習指導要領 【解説】 |
この事項では,第2の1(3)「話すこと[やり取り]」 ア「関心のある事柄について,簡単な語句や文を用いて即興で伝え合うことができるようにする」 に関連し,即興で事実や意見,感情等を伝え合いながら,会話を継続・発展させる活動を示している。 -------------------------------- この事項では,あらかじめ原稿を準備してから話すのではなく,「その場で」考えて,お互いに質問したり,意見を交換したりして会話を継続・発展させ,情報や考えなどを理解したり,適切に伝えたりする活動を示している。 -------------------------------- そのためには,身近な話題を選択したり,スピーチ活動などで扱ったことのあるテーマを取り上げるなど既習事項等を活用したりすることや,伝え合う活動を継続的に行い,生徒が自分の言いたいことを即興で表現できる範囲を徐々に拡大していくことが大切である。 -------------------------------- 会話を継続・発展させるために必要なこととして, @ 相手に聞き返したり確かめたりする A 相づちを打ったり,つなぎ言葉を用いたりする B 相手の答えを受けて,自分のことを伝える C 相手の答えや自分のことについて伝えたことに「関連する質問」を付け加える などが考えられる。 -------------------------------- 特に,やり取りにおいては,話の切り出し方や質問の仕方,その内容などが会話の流れや方向性を決めることが多いため,自ら話のきっかけを作ったり対話を始めたりすることや,会話の流れに応じて関連する多様な質問を即座にしたりする場面を様々な言語活動の中に設定することで,会話を継続する力が習慣的に身に付くようにしたい。 また,指導の重点を内容の伝達に置きながら,活動中の言語使用について具体的にフィードバックしたり,活動後に生徒が自分の使用した英語について振り返り,場面に応じた適切な表現方法を確認する機会を与えたりすることも重要である。 -------------------------------- なお,この事項は,小学校の外国語科の「話すこと[やり取り]」の言語活動 (ウ)「自分に関する簡単な質問に対してその場で答えたり,相手に関する簡単な質問をその場でしたりして,短い会話をする活動」 を踏まえたものである。 そうした小学校での経験を生かし,内容を伝え合うことに重点を置いた指導を心掛け,伝えようとする意欲を大切にする必要がある。 その際,会話を継続させようとしている生徒を認めたり良いモデルとして全体で共有したりしながら,使用する形式を多様にしていく指導を計画的に行う必要がある。 |
中学校 学習指導要領 【解説】 |
@ 言語活動に関する事項 |
エ 話すこと[やり取り] |
中学校 学習指導要領 【本文】 |
(イ) 日常的な話題について,伝えようとする内容を整理し,自分で作成したメモなどを活用しながら相手と口頭で伝え合う活動。 |
中学校 学習指導要領 【解説】 |
この事項では,第2の1(3)「話すこと[やり取り]」 イ「日常的な話題について,事実や自分の考え,気持ちなどを整理し,簡単な語句や文を用いて伝えたり,相手からの質問に答えたりすることができるようにする」 に関連し,まとまった内容を伝えた上で,それを基に相手とやり取りを展開する活動を示している。 -------------------------------- (ア)においては,相手からの質問に的確に応じて会話を継続・発展させていくのに対して,この事項では,自分から事実や考え,気持ちなどを整理して伝えた後に,その内容に関する質問に適切に応答したり聞き返しをしたりしながら対話を継続させ,情報や考えなどを共有することを重視している。 -------------------------------- 伝えようとする内容を表現するために,限られた時間でまとまりのある文章を頭の中で組み立てることや,質問に対して的確に反応することは,しばしば生徒にとって難しいことがある。 そのため,自分の考えなどを短時間で構成して伝え,質問に応答できるようになるための橋渡しとして,大まかな流れや主要な点を書いたメモに基づいて伝え合うなど段階的に指導することが大切である。 -------------------------------- 実際の指導に当たっては,生徒の実態や習熟の程度を考慮し,考えを整理するための時間を設定したり,詳細なメモからキーワードのみによるメモまで,作成する「メモ」の条件を適切に示したりするなど,計画的に指導していくことが重要である。 -------------------------------- また,「伝えようとする内容を整理」して話すことと「即興」で話すこととは,必ずしも相反するものではなく,このような言語活動を数多く経験させることが,即興でまとまりのある内容を整理して話し,応答することができる力を育成することにつながる。 -------------------------------- 情報や考えなどを適切に伝え合うためには,自ら対話の流れをつくることが大切であり,(ア)で示した会話を継続・発展させるために必要なことを活用することが重要である。 |
中学校 学習指導要領 【解説】 |
@ 言語活動に関する事項 |
エ 話すこと[やり取り] |
中学校 学習指導要領 【本文】 |
(ウ) 社会的な話題に関して聞いたり読んだりしたことから把握した内容に基づき,読み取ったことや感じたこと,考えたことなどを伝えた上で,相手からの質問に対して適切に応答したり自ら質問し返したりする活動。 |
中学校 学習指導要領 【解説】 |
この事項では,第2の1(3)「話すこと[やり取り]」 ウ「社会的な話題に関して聞いたり読んだりしたことについて,考えたことや感じたこと,その理由などを,簡単な語句や文を用いて話すことができるようにする」 に関連し,聞いたり読んだりして得られた内容を共通の話題として,生徒がお互いに質問し合い,応答し合いながら,ペアやグループ等において多様な考え方や立場を共有する活動を示している。「聞くこと」や「読むこと」と「話すこと」を統合的に関連付けた活動である。 -------------------------------- ここでは,聞いたり読んだりして得られた事実や情報をやり取りのきっかけとし,生徒が自分の経験などと結び付けたりしながら,言語活動を行うことが必要である。 例えば,社会で起こっている事象について,どのような考えが望ましいのか,自分であればどのような行動をとるか,またその理由を説明したり,逆に相手により詳しい説明を求めたりすることなどが考えられる。 -------------------------------- 実際の指導に当たっては,聞いたり読んだりする前に教師や生徒,又は生徒同士がやり取りを行い,テーマに関連した情報を共有したり整理したりした上で,意見などを形成する段階において生徒が発話した語句を取り上げ,それを基に教師が簡単な文として言い換えて例示するなど,生徒の実態に応じて段階的に進めるとともに,生徒の多様な考え方が生かされるように指導することが重要である。 |
中学校 学習指導要領 【解説】 |
@ 言語活動に関する事項 |
ア 小学校における学習内容の定着を図るために必要なもの |
イ 聞くこと |
ウ 読むこと |
エ 話すこと[やり取り] |
オ 話すこと[発表] |
カ 書くこと |
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